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2024/07/05 04:53 |
小さく開いた距離が始まり(TOV/FY)
 
【恋に気付いた友愛のお題】より「01. 小さく開いた距離が始まり」



短めの文章で、書いていこうと思います。
このお題は、全部で10なのでー
10話編成の、続き物みたいな感じになります。
今回は、ユーリ→フレンですよ。



 ++++++++++




01. 小さく開いた距離が始まり

 

 

 


――― 何かがおかしい――― 

 

 

 

そう感じ始めたのは、つい最近のことだ。

 

幼い頃からずっと傍に居る、フレン。

誰よりも俺の事を理解しているヤツで・・・俺自身が最も信頼している人物。

 

けれど・・・・

 

 

 

「ユーリ?どうしたんだ?」

「ッ・・・・あ、あぁ・・・悪い、何だ?」

急に声をかけられて、俺はびくりと肩を揺らした。

「何って・・・・最近の、ハルルの様子が聞きたいんだって言ってるだろ?」

「あ、あぁ・・・そうだったな」

 

何日か前から、ずっとこの調子だ。

フレンと二人でいると、どうも落ち着かない。

以前は、誰よりも一緒にいて落ち着く相手だったのに。

 

向かい合わせだけれど、微妙に外した視線。

 

ぎこちない会話。

 

そんな俺の様子を見逃すはずもなく、フレンは心配そうな顔をした。

「・・・・本当に、今日はどうしたんだ?体調が悪いのか?」

すっと手が伸びて、俺の額に触れる。

「ッ・・・!!」

「あ・・・少し熱いな。今日はもう休んだ方がいいんじゃないか?」

「そ・・うする。悪いな、フレン」

さり気なくフレンの手から逃れると、立ち上がって背を向けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「っ・・・・なんなんだよこれ・・・」

 

フレンは「送っていく」と聞かなかったが、女じゃねぇんだからと断った。

 

だけど、そんなのはただの逃げの口実だ。

フレンと一緒にいると、おかしくなっちまうから。

 

額に手が触れただけで、心臓が止まるかと思った。

 

「・・・・これって・・・・・・・・」

 

一体、何なんだ―――――― 

 

 

 

 

 

 

 

その日から、俺とフレンの間には僅かな隙間が出来た

 

 

それが、俺の・・・フレンへの想いの変化のせいだってことは、

 

 

この時の俺はまだ分かっていなかった。

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2009/07/08 22:47 | Comments(0) | テイルズ(V:フレユリ/S:ロイゼロ中心)

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