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2024/07/07 23:21 |
柔らかに咲く恋の花(レオセリ/QMA)

【君に捧げる恋の証】の続き。


レオンに抱きしめられて、混乱するセリオス。

ああああ、どんどん乙女になっていく。


あともうちょっとで完結。

++++++++++



温かい


強い力で抱きしめられて、息が詰まりそうだ


でも、どうして


どうして、僕は今………




柔らかに咲く恋の




「泣くなよ、セリオス」

レオンの声が、すぐ近くで聞こえる。
今…僕は、どうなってるんだ……?

ルキアから告白されたと言う事実を聞きたくなくて、逃げたのに…
どうして、レオンの声がこんなに近くで聞こえるんだ…?

「お前、思ってたより足速くてびっくりしたぜ」

僕のことを抱く腕の力が強まる。

そうだ…僕は今、レオンに抱きしめられて……

そこまで考えたところで、一気に今の状況を理解した。
それと同時に、僕はひどく混乱した。
「レオン…っ…、どうして僕を追ってきた…?」
「どうしてって…お前が泣くからだろ」
あっさりと答えられる。

どうして…僕が泣いたからといって……

「僕のことなど…放っておけばいいだろう…」
「そんなこと、できるワケねーだろ!」
「だが……」



―――ルキアは、どうしたんだ―――



ルキアを放って、僕のところに…?


「っ……」
そんな考えが一瞬過ぎる。
だが、そんなのは僕の願望だ…分かってる…

コイツは、馬鹿がつくほどお人よしだ。

ただ、それだけだ。

「…もう放せ、僕は泣いてなどいない」
押しのけようとするけれど、身体が密着しているせいで上手くいかない。
「駄目だ。お前、また逃げるだろ?」
「………」

当たり前だろ…
自分の気持ちに気付いた時には、失恋していたんだ。
今は、声を聞くだけでも辛い…

「別に、逃げたりは…」
「逃げないとしても、まだ駄目だぜ。
  お前がちゃんと泣き止むまでは、放さない」

その言葉に、僕は胸が締め付けられるようだった。
お前は、ルキアから告白されたばかりだと言うのに。

どうして、僕にこんなに優しくするんだ…っ

希望はないと分かってるのに、こんなのは…辛すぎる…



「……お前はいつもそうだ」
「……セリオス?」

僕は、レオンにしがみついた。

「誰にでも優しくて、お節介なんだ」

胸が苦しい

「何言ってんだよ?」
「っ……僕には、そんなお節介はしないでくれ…迷惑だ」

どうせ、これは友人として放っておけないだけなんだろう…?

「お節介?違う、オレはっ…」

分かってる、分かっているのに

「…僕が……勘違いしてしまうだろう」

「…え?」



「お前が僕のこと…」



――き……なんじゃないかって…



「セリオス、今何て……」
「っ…何でもないっ!」

言ってしまってから、ハッとしてレオンから離れた。
「いいから、僕に構わないでくれ!」
直ぐさま走りだそうとしたが、またレオンに腕を掴まれた。
「ちょっ、待てよセリオス!!」
「っ…放せ!」
「待てって!オレの話聞けよ!!」

話?何の?ルキアの、告白の?
そんなもの、聞きたくない…!

「嫌だっ」
「あーもうっ!」
「いやだっ………ん!?」


ッ…………何……だ…?


唇に、柔らかな感触。
レオンの顔が、すぐそこにある。


「ん…」
「ぅ……ん――――っ」


これは…キス……?


「…ふぅ」
「はっ………っ…な、に…してっ」
唇を開放されてからも、僕の身体は抱きしめられたままだ。
「お前、話聞けって」
レオンの真剣な声。
「ッ……」
腕を掴まれているために、耳を塞ぐこともできない。
せめて、顔を見ないようにキツく目を閉じる。

でも、レオンの言葉は僕の予想とは大きく違っていた。

「…お前が思ってるソレさ、勘違いとかじゃねーよ」

勘違いじゃ、ない?

「……何を言って…」
思わず目を開けると、レオンの赤い瞳が、真っ直ぐに僕を見ていた。


「…オレは、セリオスのことが好きなんだ」


え……………?


今、コイツは何て言った…?





レオンが、僕のコトを…




好き――――?

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2009/06/03 22:32 | Comments(0) | QMA(レオン×セリオス)

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