Over Heating Love

『ロイドとゼロスのお題』より


ゼロスルート／世界統合後


うちのゼロスは、いつもロイドに泣かされてる＾＾

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０７　あの時



「俺さまさー…」
「ん？」

武器の手入れをしていたロイドくんが顔を上げる。

「あの時、すげー嬉しかったんだよな」
「あの時？」
「フラノールを出る時にさ…俺のこと、信じてるって言ってくれただろ？」

あの時、ロイドが信じてくれたから。

今まで誰も信じず、周囲を欺きながら生きてきた俺を

ただまっすぐに、信じてくれたから。

だから

「だから今…俺は生きてる」
「ゼロス…」

力強い眼差し、折れない心、言葉…
その存在すべてが、俺を救った。

ロイドに出会うまでの俺は、嘘でかためられていた。
作り笑いの下で、どろどろした感情を押し殺していた。
けど今は、俺を覆うものは何もない。
ロイドが、俺の仮面を壊してくれた。

「サンキュー、ロイド」

こんな風に、心からこんな言葉を言える日がくるなんて…考えてなかったな……

「ゼロス」
「え？……おわっ」
名前を呼ばれてすぐ、ロイドに抱きしめられる。

「な、何？ロイド…」
「俺は、これからもずっと、ゼロスを信じてる」


うっ…わ………


このタイミングで、こんな体勢で、そんなこと言われたら

「……」
「ゼロス？……え、お前、何で泣いてるんだ！？」

俺の顔を見て、ロイドが慌てる。
それがおかしくて、少しだけ笑う。
でも涙は勝手に流れてきて、まだ止まりそうにない。

何なんだろなぁ……いつから俺さま、こんなに涙腺緩くなったかねぇ

「俺、何かマズイこと言ったか？」
「違う……けど、ある意味…ハニーのせいでもあるなぁ」
「え、なんだよ“ある意味”って」
「何でもねーよ」


お前が俺を信じてくれた


これからも、信じてくれる


そのことが嬉しくて。


「……俺も、ロイドを信じるぜ」
俺がそう言うと、ロイドはまた俺をぎゅっと抱きしめた。
「サンキュー、ゼロス」

今、顔は見えねーけど。
多分ロイドは、いつもみたいに眩しすぎる位の笑顔なんだろうな。
そう思うと、なんかまた嬉しくて、俺はロイドの背中を抱き返した。





信じてるぜ、ロイド。


何があっても、ずっと


あの時、お前が信じてくれたように―――