・・・・バカップル、じゃなくなってしまった・・・・・!!!!
騎士団時代。フレンが黒い。ソフトヤンデレ←何だそれ
傷口に塩を塗るような行為が大好きです。
フレン、全然消毒する気がないw
傷口にキス、とても萌える行動だと思います。
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03. 痛い所はキスで消毒
「いっ・・・おいフレンっ!」
部屋でフレンの手当てを受けていたユーリは、
幼馴染のいつもよりもどこか乱暴な手当てに抗議の声をあげた。
「何だい?」
「お前・・わざとだろ」
「・・・何のことだ?」
下を向いているために表情は見えないが、
フレンの声は明らかに怒っていた。
ユーリはその声を聞いて、小さくため息をついた。
「なぁ・・・何そんなに怒ってんだ?」
「・・・・・・」
「フレン」
ユーリが名前を呼ぶと、フレンは手当てしていた手を止めて、ユーリを見た。
「・・・どうして」
「ん?」
「どうしてユーリは・・・いつも無茶ばかりするんだ」
「どうしてって・・・こんなの、今に始まったことじゃねぇだろ」
「そうだけど・・でも・・・」
フレンはそう言って、ユーリの傷に視線をやった。
ユーリの全身には、あちらこちらに傷ができていた。
つい先程、斬りつけられたものだ。
「これは・・仕方ねぇだろ、あの場合」
「いくら民間人を守る為とはいえ・・・・もし、君に何かあったらと思うと、
僕は気が狂いそうだったよ・・・・・」
「気が狂いそうって、お前・・・大袈裟すぎだろ」
「そんなことはない。僕にとっては、ユーリはかけがえのない存在なんだ。
ユーリがいない世界なんて、僕にとっては意味がない」
フレンの声のトーンが、下がる。
前髪のせいで、フレンの表情は分からない。
「おい、フレン・・・・っ!?」
ユーリがフレンの肩に手をかけようとした瞬間、逆にその手を掴まれる。
そのまま、それまで座っていたベッドに押し倒された。
「っ・・・おい、どうしたんだよ!?」
「ユーリ、君は自分の痛みに鈍感すぎるよ」
そう言ったフレンの視線は、ユーリの胸の傷に注がれていた。
今回できた傷の中で、最も深い傷―――
「・・・・・・」
「フレン・・・・?え、ちょっ!?」
ふいに、フレンがその傷に唇をよせた。
そのまま、傷口に軽い口づけを繰り返す。
「おまっ、何して・・・・いっ――――!?」
ユーリが引き離そうとした刹那、フレンが傷口を強く吸い上げた。
まだ癒えていない傷口から、鋭い痛みが走った。
「っ・・・フレンっ!!っう・・・」
「ユーリ、『痛み』って言うのはね・・・傷ついたことに、気付かせる為のものなんだ」
「フレ・・・・ン・・・?」
「君がこの『痛み』を無視して、前へ進んでしまったら・・・
君はずっと、傷ついたことにも気付かずに、傷つき続ける。僕は・・・・
そんな君を見るのが辛いよ、ユーリ」
フレンはそう言うと、傷口から唇を離した。
そして、ユーリの顔を真っ直ぐに見据える。
「だから―――――」
「フレン・・・・?」
だから、僕が何度でも
「僕が、君に『痛み』を思い出させてあげる」
「フレン・・・・っ―――――!?」
何度でも 何度でも 君が『痛み』に気付くまで